第33回土木計画学研究発表会・講演集
(この内容は発表申込み時のものです)
発表者コプフ ピエール(セテック)
連名者 岡本英徳(鹿島建設(株))
論文について
論文タイトル
LRT導入へ向けた政策的連携の必要性について
論文概要
日本においても、LRT導入へ向けて関連助成制度の拡充や導入計画ガイダンスの整備が図られ、宇都宮市、堺市、京都市など、いくつかの地域では専門家だけでなく市民やNPOを巻き込んだ検討が進められている。しかし、本格的導入に際しての合意形成や政策的判断が、やや限定的に行われているのではないかという危惧を感じる。例えば、都市政策やまちづくりビジョンにおけるLRT導入の意義が明確化されていない、バス等の既存交通ネットワークの再編を前提とせずにLRTのみで需要予測が行われている、公共交通の利用促進計画が道路ネットワークの再編整備計画や駐車場・駐輪場の整備計画と整合していない、などである。そこで、本論文においては、フランスにおける最新の具体的事例より、@地域ガバナンスの確立、A総合的交通システムの再編、B道路交通関連整備との連携、の点から、LRT実現へ向けての課題整理を行いたい。