第31回土木計画学研究発表会・講演集
(この内容は発表申込み時のものです)
発表者 原進悟(神戸大学大学院)
連名者 黒田勝彦(神戸大学工学部)・竹林幹雄(神戸大学工学部)
論文について
論文タイトル
国際海上輸送におけるゲートウェイ機能の移動と港湾政策
論文概要
 中国の急速な経済発展と,アジア諸港湾のサービスレベルの向上とともに,アジアにおけるゲートウェイは日本・韓国から中国大陸の主要港にシフトする可能性が出てきた.すなわち,長距離輸送のための最終寄港港は中国大陸側に移動し,日本や韓国からはフィーダー輸送が増加する可能性が存在するのである.翻って,わが国では周辺諸国主要港のみならずわが国の港湾間での競争にさらされるなど,非常に厳しい現実があり,従来維持してきたゲートウェイ機能が今後も維持されるかどうかは流動的である.本稿では,わが国の荷主および港湾にとって望ましい港湾政策とは何か,特にバース延長に伴うキャパシティの拡大,料金の低廉化がゲートウェイ機能の維持に与える影響を実証的に把握することを行う.具体的には筆者らが開発したアライアンス型ネットワーク競争モデルを用いて,各種政策シナリオに関する感度分析を行い,政策の影響を比較する.