第27回土木計画学研究発表会・講演集
(この内容は発表申込み時のものです)
発表者 上田孝行(東京工業大学国際開発工学専攻)
論文について
論文タイトル
「土木計画学における動的最適化手法 -回顧と現状-」
論文概要
土木計画学は,その創生期において様々な数学的手法を貪欲に取り込もうとしていた.動学的最適化も動的計画法の名前のもとに取り込まれ,一部の大学では学部教育の中にも定着している.しかし,そのような旺盛な時期を経た後には,動的最適化手法を積極的に取り入れた研究は停滞していた.近年は,リスクへの関心の高まりと長期的な政策の分析という要請を背景として,再び動的最適化手法へのニーズは非常に大きくなっている.土木計画学分野の一部には,金融工学や意思決定論の分野での動学的最適化手法の発展を受けて,それらを土木計画的課題に適用する研究者が複数現れてきた.土木計画学における動的最適化手法の復権が始まっている.本報告は,この復権の動きを受けて,土木計画学における動的最適化手法の活用についてレビューして,これからの方向を展望する.