第27回土木計画学研究発表会・講演集
(この内容は発表申込み時のものです)
発表者 土井健司(香川大学)
連名者 紀伊雅敦 ・山下浩昌
論文について
論文タイトル
マルティ・エージェント型土地利用モデルに基づくシティ・コンパクション施策の評価
論文概要
モータリゼーションの進展は低密度な都市を形成する一方,中心市街地の衰退を招いてきた.市街地の拡散は基盤投資の効率を減少させ,中心市街地の衰退はコミュニティ崩壊を招くと認識されている.これら問題を解決する概念としてコンパクトシティが提唱されている.その効果として1)自動車依存の抑制と環境負荷の削減,2)自然環境の保全,公共投資効率の向上,3)社会階層の混合とコミュニティの再生等が挙げられる.
既往研究はこれらコンパクトシティの効果を検証してきた.しかしそれをどう誘導するか,それは人々の生活の質を向上させるか,といった点は明らかではない.本研究では,マルチエージェント型土地利用モデルを用いシティコンパクション施策の都市形態と居住効用への影響を定量的に把握する.このモデルは主体の立地・交通行動を,立地混合・集積効果を含め表現するものである.これを高松都市圏に適用し,コンパクトシティの実現可能性とその効果について議論を行う.