掲載雑誌(和):日本地震工学シンポジウム論文集
Vol:10-3巻
年: 1998年
頁: 3485-3490頁
著者(和): 小丸 安史,金刺 靖一,瀬川 秀恭
タイトル(和): オンライン震度観測情報を用いた,即時地震被害予測システムの開発
抄録(和): 我々は、1990年代始めから迅速な災害救急活動を行うため、地震発生直後の混乱状態の中でも使用に耐える、即時地震被害予測システムの重要性を認識し、マイクロゾーニング調査の成果をもとに開発してきた。この即時地震被害予測システムを開発するにあたって、我々が最も重視している点は震源の影響や地盤の違いを十分に評価し、短時間で現実の分布に近い詳細な地震動予測を行うということである。しかしながら、開発当初は我々が地震直後に入力として予測に使えるデータは点震源情報のみであったため、地震によっては実際の地震動分布と予測結果の違いは小さくなかった。1995年の兵庫県南部地震の発生以後、地方自治体で市区町村毎に震度計を設置し、オンラインで県庁に各地の観測情報を集約する震度情報ネットワークシステムが構築されるようになった。そこで、我々は即時地震被害予測システムと震度情報ネットワークシステムとを結び、観測情報をシステムの入力情報として用いることで、実際の地震動分布と予測結果の誤差を小さくすることを試みた。ただし、それには離散的に存在する観測点の情報を用いてメッシュを単位とする面的な地震動予測を行う方法を開発する必要がある。我々は実際に県で運用するシステム開発の機会を通じて、兵庫県南部地震の事例の検証を含め、検討を重ねて予測手法の開発を行った結果、それまでの点震源情報から推定された震度予測結果より、より現実に近い予測結果を得ることができた。
キーワード(和): -
掲載雑誌(英): THE EARTHQUAKE ENGINEERING SYMPOSIUM PROCEEDINGS
著者(英): Yasushi KOMARU,Seiichi KANEZASHI,Shukyo SEGAWA
タイトル(英): INSTANTANEOUS EARTHQUAKE DAMAGE PREDICTION SYSTEM USING ON-LINE SEISMIC INTENSITY OBSERVATION DATA
抄録(英): We are developing "Instantaneous Earthquake Damage Prediction System" since the beginning of the 1990's. The main purpose of the system is to assist the people in municipality when they should take quick and effective emergency response activities right after the disastrous earthquake. We think it is most important to estimate seismic intensity distribution, that is deeply affected be the seismic source and ground condition, in a few minutes with enough accuracy. Our prototype system used the point source as the source model and the accuracy was limited. In this paper, we propose new system using on-line seismic intensity observation data which is transmitted to central office in real time. The accuracy of the new system was verified through some examples.
キーワード(英): -
記事区分: -
区分: 委員会論文集